arnip.org Kazuhiro HISHINUMA, DSc.

1. Vector Spaces

Linear Algebra Done Right の章末問題答案

Exercises 1.A

1 \(1/(a+bi)\) が存在するならば、\(1/(a+bi)=(a-bi)/(a^2+b^2)=\frac{a}{a^2+b^2}-\frac{b}{a^2+b^2}i\)。 実際、\((a+bi)(\frac{a}{a^2+b^2}-\frac{b}{a^2+b^2}i)=\frac{1}{a^2+b^2}(a^2+abi-abi+b^2)=1\)

2 \((\frac{-1+\sqrt{3}i}{2})^3=\frac{1}{4}(1+\sqrt{3}i)(1-\sqrt{3}i)=1\)

3 \((a+bi)^2=a^2-b^2+2abi\) より、\(i\) の平方根\(a+bi\) は連立方程式\[\begin{cases}a^2=b^2,\\2ab=1\end{cases}\] の解である。 したがって、これを解くと\(\pm(\frac{\sqrt{2}}{2}1+\frac{\sqrt{2}}{2}i)\)

4 \(\alpha:=a+bi\), \(\beta:=c+di\) とする。 \[\begin{align*} (a+bi)+(c+di) &=(a+c)+(b+d)i \\ &=(c+a)+(d+b)i \\ &=(c+di)+(a+bi). \end{align*}\]

5 \(\alpha:=a+bi\), \(\beta:=c+di\), \(\lambda:=e+fi\) とする。 \[\begin{align*} \left((a+bi)+(c+di)\right)+(e+fi) &=(a+c)+(b+d)i+(e+fi) \\ &=(a+c+e)+(b+d+f)i \\ &=(a+bi)+(c+e)+(d+f)i \\ &=(a+bi)+\left((c+di)+(e+fi)\right). \end{align*}\]

6 \(\alpha:=a+bi\), \(\beta:=c+di\), \(\lambda:=e+fi\) とする。 \[\begin{align*} \left((a+bi)(c+di)\right)(e+fi) &=\left((ac-bd)+(ad+bc)i\right)(e+fi) \\ &=(ace-bde-adf-bcf)+(acf-bdf+ade+bce)i \\ &=(a+bi)\left((ce-df)+(de+cf)i\right) \\ &=(a+bi)\left((c+di)(e+fi)\right). \end{align*}\]

7 \(\alpha:=a+bi\) とし、\(\beta:=-a-bi\) とすると、\(\alpha+\beta=(a+bi)+(-a-bi)=0\) となる。 さらに、\(\alpha+\beta^\prime=0\) となるような\(\beta^\prime\) について\(\beta^\prime=\beta^\prime+\alpha+\beta=\beta\) を得る。 したがって、additive inverse は一意である。

8 multiplicative inverse の存在は、Exercise 1.A.1 で示した。 \(\alpha\in\mathbb{C}\) に対する2 つのmultiplicative inverses \(\beta,\beta^\prime\in\mathbb{C}\) について、\(\beta=\beta(\alpha\beta^\prime)=(\alpha\beta)\beta^\prime=\beta^\prime\) が成り立つ。したがって、multiplicative inverse は一意である。

9 \(\alpha:=a+bi\), \(\beta:=c+di\), \(\lambda:=e+fi\) とする。 \[\begin{align*} (e+fi)\left((a+bi)+(c+di)\right) &=(e+fi)\left((a+c)+(b+d)i\right)\\ &=ae+ce-bf-df+(af+cf+be+de)i\\ &=\left((ae-bf)+(af+be)i\right)+\left((ce-df)+(cf+de)i\right)\\ &=(e+fi)(a+bi)+(e+fi)(c+di). \end{align*}\]

10 \(x:=(x_1,x_2,x_3,x_4)\in\mathbb{R}^4\) とする。 \((4,-3,1,7)+2x=(4+2x_1,-3+2x_2,1+2x_3,7+2x_4)=(5,9,-6,8)\) を満たすには、\(x_1=1/2\), \(x_2=6\), \(x_3=-7/2\), \(x_4=1/2\) とすればよい。

11 \(\lambda:=a+bi\) とすると、\(\lambda(2-3i,5+4i,-6+7i)=(2a+3b+(-3a+2b)i,5a-4b+(4a+5b)i,-6a-7b+(-6a+7b)i)\) となる。 したがって、第1 成分より連立方程式\(2a+3b=12\), \(-3a+2b=-5\) を解き、\(a=3\), \(b=2\) を得る。 しかしながら、第3成分より\(-6a+7b=-4\neq -9\) となり、矛盾を得る。

12 List \(x\in\mathbb{F}^n\) の第\(j\) 成分を\((x)_j\) で表す(以降、Exercise 1.A.16 まで同じ)。 \(j=1,2,\ldots,n\) に対して、\(((x+y)+z)_j=(x+y)_j+z_j=x_j+y_j+z_j=x_j+(y_j+z_j)=(x+(y+z))_j\) を得る。

13 \(j=1,2,\ldots,n\) に対して、\(((ab)x)_j=(ab)x_j=a\cdot bx_j=a(bx)_j=(a(bx))_j\) を得る。

14 \(j=1,2,\ldots,n\) に対して、\((1x)_j=1x_j=x_j=(x)_j\) を得る。

15 \(j=1,2,\ldots,n\) に対して、\((\lambda(x+y))_j=\lambda(x+y)_j=\lambda(x_j+y_j)=\lambda x_j+\lambda y_j=(\lambda x)_j+(\lambda y)_j\) を得る。

16 \(j=1,2,\ldots,n\) に対して、\(((a+b)x)_j=(a+b)x_j=ax_j+bx_j=(ax)_j+(bx)_j\) を得る。

Exercises 1.B

1 Proposition 1.31 より、\(-(-v)=(-1)((-1)v)=1v=v\) を得る。

2 \(a\neq 0\) かつ\(v\neq 0\) を仮定すると、\(0\neq v=(1/a)(av)=0\) となり、矛盾を得る。

3 \(x:=(-1/3)v+(1/3)w\) とすると、\(v+3x=v+3((-1/3)v+(1/3)w)=v-v+w=w\) となるので、条件を満たす\(x\in V\) の存在性は示せた。 一意性については、いま\(x,x^\prime\in V\) がともに条件を満たすとすると、\(v+3x=v+3x^\prime\) となるが、この両辺に\(-v\) を足し、さらに両辺を\(1/3\) 倍すると、\(x=x^\prime\) を意味する。

4 空集合にはadditive identity が存在しない。

5 任意の\(v\in V\) に対して\(v+0=v\) であるならば、この両辺に\(-v\) を足して\(0v=0\) を得る。 逆に任意の\(v\in V\) に対して\(0v=0\) であるならば、\(v+0=v+0v=(1+0)v=v\) を得る。

6 \(\mathbb{R}\cup\{\infty\}\cup\{-\infty\}\)\(\mathbb{R}\) 上でのベクトル空間ではない。 なぜならば、\((\infty+\infty)+(-\infty)=\infty+(-\infty)=0\) であるが、\(\infty+(\infty+(-\infty))=\infty+0=\infty\) であるので、associativity を満たさない。

Exercises 1.C

1 与えられた集合を\(A\) とし、\(u:=(u_1,u_2,u_3)\in A\), \(w:=(w_1,w_2,w_3)\in A\), \(a\in\mathbb{F}\) とする。 (a) 部分空間である。なぜならば、\((u_1+w_1)+2(u_2+w_2)+3(u_3+w_3)=(u_1+2u_2+3u_3)+(w_1+2w_2+3w_3)=0\) であり、また\(au_1+2au_2+3au_3=a(u_1+2u_2+3u_3)=0\) である。 (b) 部分空間ではない。なぜならば、\((u_1+w_1)+2(u_2+w_2)+3(u_3+w_3)=(u_1+2u_2+3u_3)+(w_1+2w_2+3w_3)=8\neq 4\) である。 (c) 部分空間ではない。なぜならば、\(u:=(1, 1, 0)\), \(w:=(0, 0, 1)\) とすると、\(u, w\in A\) であるが、\((u_1+w_1)(u_2+w_2)(u_3+w_3)=1\neq 0\) である。 (d) 部分空間である。なぜならば、\(u_1+w_1=5u_3+5w_3=5(u_3+w_3)\) であり、また\(au_1=5au_3\) である。

2 (a) \(A:=\{(x_1,x_2,x_3,x_4)\in\mathbb{F}^4:x_3=5x_4+b\}\) とする。 Exercise 1.C.1.(d) より、\(b=0\) のとき\(A\)\(\mathbb{F}^4\) の部分空間である。 次に\(A\) が部分空間であるとし、\(u:=(u_1,u_2,u_3,u_4)\in A\), \(w:=(w_1,w_2,w_3,w_4)\in A\) とする。 このとき、\(u+w=(u_1+w_1,u_2+w_2,u_3+w_3,u_4+w_4)\in A\) であるので、\(b=u_3+w_3-5(u_4+w_4)=(u_3-5u_4)+(w_3-5w_4)=2b\) を得る。 したがって、\(b=0\) である。 (b) 定数関数は連続であり、また連続関数の和およびスカラー倍はまた連続である。 (c) 定数関数は微分可能であり、また微分可能な関数の和およびスカラー倍はまた微分可能である。 (d) \(B:=\{f\in\mathbb{R}^{(0,3)}:\text{differentiable}, f^\prime(2)=b\}\) とし、\(f,g\in B\), \(a\in\mathbb{R}\) とする。 \(b=0\) ならば、\((f+g)^\prime(2)=f^\prime(2)+g^\prime(2)=0\) であり、\((af)^\prime(2)=af^\prime(2)=0\) であるので、\(B\)\(\mathbb{R}^{(0,3)}\) の部分空間である。 \(B\)\(\mathbb{R}^{(0,3)}\) の部分空間とすると、\(f+g\in B\) であるので、\(b=(f+g)^\prime(2)=f^\prime(2)+g^\prime(2)=2b\) となり、\(b=0\) を得る。 (e) \(\{u_n\}, \{w_n\}\in\mathbb{C}, \lim_{n\to\infty}u_n=\lim_{n\to\infty}w_n=0\) とする。 \(\lim_{n\to\infty}0=0\), \(\lim_{n\to\infty}(u_n+w_n)=\lim_{n\to\infty}u_n+\lim_{n\to\infty}w_n=0\),\(\lim_{n\to\infty}au_n=a\lim_{n\to\infty}u_n=0\) より、題意は示された。

3 \(A:=\{f\in\mathbb{R}^{(-4,4)}:\text{differentiable}, f^\prime(-1)=3f(2)\}\) とし、\(f,g\in A\), \(a\in\mathbb{R}\) とする。 \(0^\prime (-1)=0=3\cdot 0(2)\) より、\(0\in A\)\((f+g)^\prime(-1)=f^\prime(-1)+g^\prime(-1)=3f(2)+3g(2)=3(f+g)(2)\) であり、\((af)^\prime(-1)=af^\prime(-1)=3af(2)\) である。 したがって、\(A\)\(\mathbb{R}^{(-4,4)}\) の部分空間である。

4 \(A:=\{f\in\mathbb{R}^{[0,1]}:\int_0^1f=b\}\) とし、\(f,g\in A\), \(a\in\mathbb{R}\) とする。 \(A\)\(\mathbb{R}^{[0,1]}\) の部分空間であるならば、\(f+g\in A\) より\(b=\int_0^1(f+g)=\int_0^1f+\int_0^1g=2b\)、したがって、\(b=0\) を得る。 \(b=0\) ならば、\(0\in A\), \(\int_0^1(f+g)=\int_0^1f+\int_0^1g=0\), \(\int_0^1(af)=a\int_0^1f=0\) を得る。

5 \(\mathbb{R}^2\)\(\mathbb{C}^2\) の部分空間ではない。 なぜならば、\(x(\in\mathbb{R}^2)\neq 0\) とすると、\(ix\not\in\mathbb{R}^2\) である。

6 (a) \(A:=\{(a,b,c)\in\mathbb{R}^3:a^3=b^3\}\)\(\mathbb{R}^3\) の部分空間である。 なぜならば、\(A=\{(a,b,c)\in\mathbb{R}^3:a=b\}\) であり、\(u,w\in A\), \(a\in\mathbb{R}\) とすると、\(0\in A\), \(u_1+w_1=u_3+w_3\), \(au_1=au_3\) である。 (b) \(B:=\{(a,b,c)\in\mathbb{C}^3:a^3=b^3\}\)\(\mathbb{C}^3\) の部分空間ではない。 なぜならば、\((1,\frac{1}{2}+\frac{\sqrt{3}}{2}i,0),(1,\frac{1}{2}-\frac{\sqrt{3}}{2}i,0)\in B\) であるが、\((1,\frac{1}{2}+\frac{\sqrt{3}}{2}i,0)+(1,\frac{1}{2}-\frac{\sqrt{3}}{2}i,0)=(2,1,0)\not\in B\) である。

7 \(U:=\mathbb{Z}^2\) は和と加法逆元について閉じているが、スカラー倍について閉じていないので、\(\mathbb{R}^2\) の部分空間ではない。

8 \(U:=(\mathbb{R}\times\{0\})\cup(\{0\}\times\mathbb{R})\) はスカラー倍について閉じているが、和について閉じていないので、\(\mathbb{R}^2\) の部分空間ではない。

9 \[ \mu(x):=\begin{cases}1&(x\in\mathbb{Z}),\\0&(x\not\in\mathbb{Z})\end{cases},\quad\nu(x):=\begin{cases}1&(x\in\pi\mathbb{Z}),\\0&(x\not\in\pi\mathbb{Z})\end{cases} \] とする。 このとき、\(\mu,\nu\) はperiodic である。 他方、\(\pi\) は無理数であるので、\(\mathbb{Z}\cap \pi\mathbb{Z}=\{0\}\) となる。 したがって、\((\mu+\nu)(0)=2\) であり、任意の\(x>0\) について\((\mu+\nu)(x)\in\{0,1\}\) である。 これは、\(\mu+\nu\) がperiodic でないことを意味する。 したがって、periodic な関数の集合は\(\mathbb{R}^\mathbb{R}\) の部分空間ではない。

10 \(0\in U_1\), \(0\in U_2\) より、\(0\in U_1\cap U_2\) である。 \(f,g\in U_1\cap U_2\) とすると、\(U_1\)\(V\) の部分空間であるので\(f+g\in U_1\) であり、また\(U_2\)\(V\) の部分空間であるので\(f+g\in U_2\) であるので、\(f+g\in U_1\cap U_2\) となる。 \(f\in U_1\cap U_2\), \(\alpha\in\mathbb{R}\) とすると、\(U_1\)\(V\) の部分空間であるので\(\alpha f\in U_1\) であり、また\(U_2\)\(V\) の部分空間であるので\(\alpha f\in U_2\) であるので、\(\alpha f\in U_1\cap U_2\) となる。 したがって、\(U_1\cap U_2\)\(V\) の部分空間である。

11 \(U_\lambda (\lambda\in\Lambda)\)\(V\) の部分空間とする。 \(\forall\lambda\in\Lambda,0\in U_\lambda\) より、\(0\in \bigcap_{\lambda\in\Lambda}U_\lambda\) である。 \(f,g\in\bigcap_{\lambda\in\Lambda}U_\lambda\) \(\Rightarrow\forall\lambda\in\Lambda,f,g\in U_\lambda\) \(\Rightarrow\forall\lambda\in\Lambda,f+g\in U_\lambda\) \(\Rightarrow f+g\in\bigcap_{\lambda\in\Lambda}U_\lambda\) である。 \(\alpha\in\mathbb{R}\), \(f\in\bigcap_{\lambda\in\Lambda}U_\lambda\) \(\Rightarrow\forall\lambda\in\Lambda,f\in U_\lambda\) \(\Rightarrow\forall\lambda\in\Lambda,\alpha f\in U_\lambda\) \(\Rightarrow \alpha f\in \bigcap_{\lambda\in\Lambda}U_\lambda\) である。 したがって、\(\bigcap_{\lambda\in\Lambda}U_\lambda\)\(V\) の部分空間である。

12 \(U\), \(W\)\(V\) の部分空間とする。 \(U\subset W\) であれば、\(U\cup W=W\)\(V\) の部分空間である。 続いて逆を示す。 \(U\), \(W\) は互いに包含されないもの、すなわち、\(\neg(U\subset W),\neg(W\subset U)\iff U\setminus W\neq\emptyset, W\setminus U\neq\emptyset\) とし、\(f\in U\setminus W\), \(g\in W\setminus U\) とする。 このとき、もし\(f+g\in U\) であれば、\(g=(f+g)-f\in U\) となるので、\(f+g\not\in U\) である。 同様に、\(f+g\not\in W\) でもある。 したがって、\(f+g\not\in U\cup W\) であり、\(U\cup W\)\(V\) の部分空間ではない。 いま示した命題の対偶より、題意が示された。

13

14 \(U+W\) \(=\{(x^\prime,x^\prime,y^\prime,y^\prime)\in\mathbb{F}^4:x^\prime,y^\prime\in\mathbb{F}\}+\{(z^\prime,z^\prime,z^\prime,w^\prime)\in\mathbb{F}^4:z^\prime,w^\prime\in\mathbb{F}\}\) \(=\{(x^\prime+z^\prime,x^\prime+z^\prime,y^\prime+z^\prime,y^\prime+w^\prime)\in\mathbb{F}^4:x^\prime,y^\prime,z^\prime,w^\prime\in\mathbb{F}\}\) を得るが、\(x:=x^\prime+z^\prime\), \(y:=y^\prime+z^\prime\), \(z:=y^\prime+w^\prime\) とおくと、\(U+W=\{(x,x,y,z)\in\mathbb{F}^4:x,y,z\in\mathbb{F}\}\) を得る。

15 \(U+U=U\) である。 なぜならば、\(0\in U\) より、\(U=U+0\subset U+U\) である。 また、\(u,v\in U\) ならば\(u+v\in U\) より、\(U+U\subset U\) である。

16 部分空間の和はcommutative である。 なぜならば、\(U+W=\{u+w:u\in U,w\in W\}=\{w+u:u\in U,w\in W\}=W+U\) が成り立つ。

17 部分空間の和はassociative である。 なぜならば、\((U_1+U_2)+U_3\) \(=\{u_1+u_2:u_1\in U_1,u_2\in U_2\}+U_3\) \(=\{u_1+u_2+u_3:u_1\in U_1,u_2\in U_2,u_3\in U_3\}\) \(=U_1+\{u_2+u_3:u_2\in U_2,u_3\in U_3\}\) \(=U_1+(U_2+U_3)\) が成り立つ。

18 部分空間のadditive identity は\(\{0\}\) である。 なぜならば、任意の部分空間\(U\subset V\) に対して、\(U+\{0\}={u+0:u\in U}=U\) が成り立つ。 部分空間のadditive inverse は、\(\{0\}\) に対してのみ、\(\{0\}\) が存在する。

19 命題は偽である。 いま、\(V:=W:=\mathbb{F}^2\) とし、\(U_1:=\{(x,0)\in\mathbb{F}^2:x\in\mathbb{F}\}\), \(U_1:=\{(0,y)\in\mathbb{F}^2:y\in\mathbb{F}\}\) とすると、\(U_1, U_2, W\)\(V\) の部分空間となる。 また、\(U_1+W=U_2+W=\mathbb{F}^2\) となる。 しかしながら、\((1,0)\in U_1\), \((1,0)\not\in U_2\) より、\(U_1\neq U_2\) となり、反例を得る。

20 \(W:=\{(0,z,0,w)\in\mathbb{F}^4:z,w\in\mathbb{F}\}\) とする。 このとき、任意の\((\alpha,\beta,\gamma,\delta)\in\mathbb{F}^4\) について、\((\alpha,\beta,\gamma,\delta)=(\alpha,\alpha,\gamma,\gamma)+(0,\beta-\alpha,0,\delta-\gamma)\in U+W\) と表せる。 したがって、\(\mathbb{F}^4=U+W\) である。 \((a,b,c,d)\in U\cap W\) ならば、\(a=c=0\) であり、\(b=a=0\) かつ\(d=c=0\) となるので、\(U\cap W=\{0\}\) である。 したがって、Proposition 1.45 より\(U+W\) は直和である。

21 \(W:=\{(0,0,z,u,v)\in\mathbb{F}^5:z,u,v\in\mathbb{F}\}\) とする。 任意の\((\alpha,\beta,\gamma,\delta,\eta)\in\mathbb{F}^5\) について、\((\alpha,\beta,\gamma,\delta,\eta)=(\alpha,\beta,\alpha+\beta,\alpha-\beta,2\alpha)+(0,0,\gamma-\alpha-\beta,\delta-\alpha+\beta,\eta-2\alpha)\in U+W\) と表せる。 したがって、\(\mathbb{F}^5=U+W\) である。 また\(U\cap W=\{0\}\) であるので、Proposition 1.45 より\(U+W\) は直和である。

22 \(W_1:=\{(0,0,z,0,0)\in\mathbb{F}^5:z\in\mathbb{F}\}\), \(W_2:=\{(0,0,0,u,0)\in\mathbb{F}^5:u\in\mathbb{F}\}\), \(W_3:=\{(0,0,0,0,v)\in\mathbb{F}^5:v\in\mathbb{F}\}\) とする。 このとき、前問の\(W=W_1+W_2+W_3\) であるので\(\mathbb{F}^5=U+W_1+W_2+W_3\) である。 前問の考察より、\(\mathbb{F}^5\) の元は、ただ一通りの方法で\(U\) の元と\(W\) の元の和として表せる。 また、\(W_1\), \(W_2\), \(W_3\) の元の和は、それぞれ\(0\) を取ったときのみ\(0\) となる。 したがって、Proposition 1.44 より、\(U+W_1+W_2+W_3\) は直和である。

23 命題は偽である。 \(V:=\mathbb{F}^2\), \(U_1:=\{(y,y)\in\mathbb{F}^2:y\in\mathbb{F}\}\), \(U_2:=\{(y,2y)\in\mathbb{F}^2:y\in\mathbb{F}\}\), \(W:=\{(x,0)\in\mathbb{F}^2:x\in\mathbb{F}\}\) とする。 このときProposition 1.45 より、\(V=U_1\bigoplus W\), \(V=U_2\bigoplus W\) である。 しかしながら、\((1,1)\in U_1\), \((1,1)\not\in U_2\) より、\(U_1\neq U_2\) となり、反例を得る。

24 まず、\(U_e\)\(\mathbb{R}^\mathbb{R}\) の部分空間であることを示す。 任意の\(x\in\mathbb{R}\) に対して、\(0(-x)=0=0(x)\) より、\(0\in U_e\) である。 \(f,g\in U_e\) ならば、任意の\(x\in\mathbb{R}\) に対して、\((f+g)(-x)=(f+g)(x)\) より、\(f+g\in U_e\) である。 \(f\in U_e\), \(\alpha\in\mathbb{R}\) ならば、任意の\(x\in\mathbb{R}\) に対して、\((\alpha f)(-x)=(\alpha f)(x)\) より、\(\alpha f\in U_e\) である。 したがって、\(U_e\)\(\mathbb{R}^\mathbb{R}\) の部分空間である。 つぎに、\(U_o\)\(\mathbb{R}^\mathbb{R}\) の部分空間であることを示す。 任意の\(x\in\mathbb{R}\) に対して、\(0(-x)=0=-0(x)\) より、\(0\in U_o\) である。 \(f,g\in U_o\) ならば、任意の\(x\in\mathbb{R}\) に対して、\((f+g)(-x)=-(f+g)(x)\) より、\(f+g\in U_o\) である。 \(f\in U_o\), \(\alpha\in\mathbb{R}\) ならば、任意の\(x\in\mathbb{R}\) に対して、\((\alpha f)(-x)=-(\alpha f)(x)\) より、\(\alpha f\in U_o\) である。 したがって、\(U_o\)\(\mathbb{R}^\mathbb{R}\) の部分空間である。  \(f\in\mathbb{R}^\mathbb{R}\), \(g\in U_e\), \(h\in U_o\) とする。 このとき、任意の\(x\in\mathbb{R}\) に対して\(f(x)=g(x)+h(x)\) ならば、\(f(-x)=g(x)-h(x)\) であるので、\(g(x)=(f(x)+f(-x))/2\), \(h(x)=(f(x)-f(-x))/2\) である。 \(g,h\) をそれぞれこの定義とすると、\(f=g+h\in U_e+U_o\) を得るので、\(\mathbb{R}^\mathbb{R}=U_e+U_o\) が示せた。 \(\hat{f}\in U_e\cap U_o\) とすると、\(\hat{f}(-x)=\hat{f}(x)=-\hat{f}(x)\) が成り立つので、\(\hat{f}=0\) となる。 したがって、\(U_e\cap U_o=\{0\}\) となり、Proposition 1.45 より\(\mathbb{R}^\mathbb{R}=U_e\bigoplus U_o\) を得る。

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