arnip.org Kazuhiro HISHINUMA, DSc.

2. Finite Dimensional Vector Spaces

Linear Algebra Done Right の章末問題答案

Exercises 2.A

1 \(v\in V\) とする。 \(V=\mathrm{span}(v_1,v_2,v_3,v_4)\) より、\(a_1,a_2,a_3,a_4\in\mathbb{F}\) が存在し、 \[\begin{align*} v&=a_1v_1+a_2v_2+a_3v_3+a_4v_4\\ &=a_1(v_1-v_2)+(a_1+a_2)(v_2-v_3)+(a_1+a_2+a_3)(v_3-v_4)+(a_1+a_2+a_3+a_4)v_4 \end{align*}\] とかける。 したがって、\(V=\mathrm{span}(v_1-v_2,v_2-v_3,v_3-v_4,v_4)\) である。

2 (a) Exercises 1.B.2 より。 (b) 省略する。 (c) \(a_1,a_2,a_3\in\mathbb{F}\) とする。 \(a_1(1,0,0,0)+a_2(0,1,0,0)+a_3(0,0,1,0)=(a_1,a_2,a_3,0)=0\) ならば、\(a_1=a_2=a_3=0\) である。したがって、\((1,0,0,0)\), \((0,1,0,0)\), \((0,0,1,0)\) は線形独立である。 (d) \(a_1,a_2,\ldots,a_{m+1}\in\mathbb{R}\) とする。 任意の\(z\in\mathbb{R}\) に対して\(a_1+a_2z+\ldots+a_{m+1}z^m=0\) ならば、両辺を\(z\) について\(m\) 回微分し、\(a_{m+1}=0\) を得る。 これを先の式に代入し、同様の手順を繰り返すことにより、\(a_1=a_2=\ldots=a_{m+1}=0\) を得る。 したがって、\(1,z,\ldots,z^m\in\mathcal{P}(\mathbb{R})\) は線形独立である。 \(\mathbb{F}=\mathbb{C}\) のときは、Proposition 4.7 による。

3 \(t:=2\) とする。 このとき、\(-3(3,1,4)+2(2,-3,5)+(5,9,t)=0\) を得る。 したがってこのとき、\((3,1,4)\), \((2,-3,5)\), \((5,9,t)\) を線形独立でなくする。

4 \(c=8\) ならば、\(-2(2,3,1)-3(1,-1,2),(7,3,c)=0\) より\((2,3,1)\), \((1,-1,2)\), \((7,3,c)\) は線形従属となる。 逆を示す。 \(a_1,a_2,a_3\in\mathbb{F}\) とし、\(a_1(2,3,1)+a_2(1,-1,2)+a_3(7,3,c)=0\) とする。 このとき、\(a_1=-2a_3\), \(a_2=-3a_3\), \((c-8)a_3=0\) を得る。 \(c\neq 8\) ならば\(a_1=a_2=a_3=0\) となるので、\((2,3,1)\), \((1,-1,2)\), \((7,3,c)\) は線形独立となる。 したがって、\((2,3,1)\), \((1,-1,2)\), \((7,3,c)\) は線形従属ならば\(c=8\) を得る。

5 (a) \(a_1,a_2\in\mathbb{R}\) とする。 \(a_1(1+i)+a_2(1-i)=0\) ならば、\(a_1+a_2=0\), \(a_1-a_2=0\) であるので、これを解いて\(a_1=a_2=0\) を得る。 (b) \((1+i)(1+i)+(1-i)(1-i)=0\) より、\(1+i\), \(1-i\) は線形従属である。

6 \(a_1,a_2,a_3,a_4\in\mathbb{F}\) とする。 \[\begin{align*} &a_1(v_1-v_2)+a_2(v_2-v_3)+a_3(v_3-v_4)+a_4v_4 \\ &=a_1v_1+(-a_1+a_2)v_2+(-a_2+a_3)v_3+(-a_3+a_4)v_4=0 \end{align*}\] とすると、\(v_1\), \(v_2\), \(v_3\), \(v_4\) は線形独立であるので、 \(a_1=0\), \(-a_1+a_2=0\), \(-a_2+a_3=0\), \(-a_3+a_4=0\) が成り立つ。 これを解いて、\(a_1=a_2=a_3=a_4=0\) を得る。

7 命題を示す。 \(a_1,\ldots,a_m\in\mathbb{F}\) とする。 \[\begin{align*} &a_1(5v_1-4v_2)+a_2v_2+a_3v_3+\ldots+a_mv_m \\ &=5a_1v_1+(-4a_1+a_2)v_2+a_3v_3+\ldots+a_mv_m=0 \end{align*}\] ならば、\(v_1,v_2,\ldots,v_m\) は線形独立であるので、\(5a_1=0\), \(-4a_1+a_2=0\), \(a_3=0\), \(\ldots\), \(a_m=0\) が成り立つ。 これを解き、\(a_1=a_2=\ldots=a_m=0\) を得る。

8 命題を示す。 \(a_1,\ldots,a_m\in\mathbb{F}\) とする。 \(a_1\lambda v_1+\ldots+a_m\lambda v_m=0\) ならば、\(v_1,\ldots,v_m\) は線形独立であるので、\(a_1\lambda=\ldots=a_m\lambda=0\) が成り立つ。 いま\(\lambda\neq 0\) であるので、これは\(a_1=\ldots=a_m=0\) を意味する。

9 命題は偽である。 なぜならば、\(m:=2\) として、\(v_1:=(1,0)\), \(v_2:=(0,1)\), \(w_1:=(-1,0)\), \(w_2:=(0,-1)\) とすると、\((v_1,v_2)\), \((w_1,w_2)\) はそれぞれ線形独立であるが、\(1\cdot(v_1+w_1)+1\cdot(v_2+w_2)=0\) が成り立つ。

10 仮定より、ある\(a_1,\ldots,a_m\in\mathbb{F}\) が存在し、ある\(k\) について\(a_k\neq 0\) であり、\(a_1v_1+\ldots+a_mv_m=(\sum_{k=1}^ma_k)w\) が成り立つ。 いま、\(v_1,\ldots,v_m\) は線形独立であるので、先の式の左辺は\(0\) ではない。 したがって、\(\sum_{k=1}^ma_k\neq 0\) であるので、両辺からこれを割り、\(w\in\mathrm{span}(v_1,\ldots,v_m)\) を得る。

11 \(v_1,\ldots,v_m,w\) を線形独立とし、\(w\in\mathrm{span}(v_1,\ldots,v_m)\) を仮定する。 このとき、すべてが0 ではないある\(a_1,\ldots,a_m\in\mathrm{F}\) が存在し、\(a_1v_1+\ldots+a_mv_m=w\) が成り立つ。 これは、\(v_1,\ldots,v_m,w\) が線形独立であることに矛盾する。 したがって、\(v_1,\ldots,v_m,w\) が線形独立ならば、\(w\not\in\mathrm{span}(v_1,\ldots,v_m)\) である。 逆は、前問に従う。

12 \(\mathcal{P}_4(\mathbb{F})=\mathrm{span}(1,z,z^2,ldots,z^4)\) であるので、Proposition 2.23 より6 個以上の線形独立な多項式は存在しない。

13 \(e_1,\ldots,e_4\in\mathcal{P}_4(\mathbb{F})\) とし、\(\mathrm{span}(e_1,\ldots,e_4)=\mathcal{P}_4(\mathbb{F})\) とする。 \(\mathrm{span}(1,z,z^2,\ldots,z^4)=\mathcal{P}_4(\mathbb{F})\) であり、\(1,z,z^2,\ldots,z^4\) は線形独立であるが、これはProposition 2.23 に矛盾する。

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